~本記事のテーマ~
- バイク用エンジンオイルの粘度や規格の違いは?
- 原付orバイクのエンジンオイルの選び方は?
原付のエンジンオイルの種類って選び方が分からないな。
記号とか数字が書いてあるけど、何を意味してるの?
詳しく教えてくれよ。
OK!
じゃあ今回は、エンジンオイルの粘度・規格について詳しく紹介していくよ!
原付やバイクのエンジンオイルには、種類によって粘度や規格が異なるから、オイル交換をしようと思ってるなら、しっかりチェックしておこう!
エンジンオイルは、原付やバイクにとって超重要なもの。
適正なオイルを定期的に交換してあげることが、愛車を守るために必須です。
本記事は、そんなバイク用エンジンオイルの粘度や規格について紹介します。
原付歴15年以上&オイル交換は自分で行っている僕が、エンジンオイルを徹底解説するので、ぜひ参考にしてみてください!
バイクのエンジンオイルの役割とは?
まず、エンジンオイルの役割とはどのようなものでしょうか。原付やバイクにとって、エンジンオイルはとても重要な役割を持ちます。
エンジンオイルの役割を次にまとめます。
- 潤滑作用
⇒エンジン内部で高速に動く各金属パーツ間を油膜で保護し、摩擦の軽減やスムーズな動きを助ける。 - 洗浄作用
⇒エンジン内部に発生したスラッジや金属粉などを取り込み、スラッジ等による摩耗を抑える。 - 密封作用
⇒シリンダー内の気密性を保つため、エンジン内部にあるすき間にオイルが入り込んで、密封状態を作る。 - 冷却作用
⇒エンジン内部で外気や冷却液に触れることがない部分にオイルが循環することで冷却する。 - 防錆作用
⇒エンジンの金属部品に油膜をつくり、空気と遮断して錆の発生を防ぐ。
エンジン構造は複雑になっているので、なかなかイメージはわきにくいかもしれませんが、上記のようにエンジンオイルにはいろんな役割があります。
とても重要な役割を持つエンジンオイルにはさまざまな種類があり、複雑なエンジン構造の動きを最適にサポートするものは規格で指定(推奨)されています。
車種によってエンジンタイプや構造などが異なりますので、推奨のエンジンオイルを使うことで快適なエンジン動作が可能になるため、オイル規格についてはしっかり把握しておきましょう!
では、エンジンオイルの規格については以下で詳しく見ていきす!
バイク用エンジンオイルは粘度・規格で分類される!
原付やバイクのエンジンオイルはどれも同じと思っている方もいるとおもいますが、オイルの種類は規格によって細かく分かれます。
これこれ。
この写真の記号たちがよくわからないんだよ。
これが規格や種類を表していて、このエンジンオイルがどういったものかを示しているんだよ!
これらが表す意味を詳しく紹介していくよ!
上の写真のような英数字で表す規格や種類について、概要を次に紹介します。
▼JASO規格
日本自動車規格(Japan Automobile Standards Organization)によって定められた、バイクの4サイクルエンジンオイルの規格。高摩擦特性を持つMA規格と、低摩擦特性を持つMB規格があり、オイル性能が異なる。
▼SAE規格
粘度(オイルの硬さ)を表す規格。エンジンオイルには、「10W–30」のような表記があり、10Wには低温時の粘度、30には高温時の粘度を表している。
▼API規格
米国石油協会(American Pertroleum Institute)によって定められた品質規格。例えば、SLというように表示され、品質グレードを示す。
▼油種
エンジンオイルには、ベースオイルの成分により、「化学合成油」「部分化学合成油」「鉱物油」の3種類ある。
ざっと説明しましたが、規格・種類には上記のようなものがあって、エンジンオイルに記載されています。
これらを基準に、自分の車種に合った規格のエンジンオイルを探していきます。
では、もう少し詳しく見ていきましょう!
バイク用エンジンオイルの規格について詳細を解説します!
エンジンオイルの規格や種類について概要は分かったかと思いますが、さらに詳しくみていきましょう!
小難しい話なので、もうお腹いっぱいという方は、メーカー車種推奨のエンジンオイル(純正オイル)を素直に使っていけばOKですよ!
「エンジンオイルについてもっと詳しく知りたい」という方はこのまま読み進めていただければと思います。
では、それぞれの規格・種類についての詳細を以下に解説していきます。
JASO規格
先にもご紹介のとおり、MAとMBの規格に分かれます。MAは、「MA、MA2、MA1」があります。
- MA規格(MA、MA2、MA1)
高摩擦特性を持ち、滑りにくい。
粘度は、【高】MA⇒MA2⇒MA1【低】
⇒一般的なMTタイプのバイクにはMA規格のものが推奨となる。低摩擦特性を持つMB規格のオイルだとクラッチが滑りやすい。 - MB規格
低摩擦特性を持ち、よく滑る。
⇒クラッチのない原付はMB規格推奨のものが多い。MB推奨のものにMA規格のものを入れると抵抗が増し、燃費の悪化等になることがある。
MAとMB規格のグレードは、優劣を示しているわけではないので、車種に合った規格のものを入れるようにしましょう!
SAE規格
先にもご紹介したとおり、バイク用のエンジンオイルをみると、10W-30といった表記があると思います。
これは、オイルの粘度を示しており、低温時や高温時にどれだけ強いかという指標になります。
(例)10W–30
- 10W
低温時の粘度。5W、10W、15W、20Wなどがあり、数字が小さいほど寒さに強い。
⇒数字が小さいほど柔らかいオイルとなり、エンジンの始動性や燃費が向上する。 - 30
高温時の粘度。30、40、50などがあり、数字が大きいほど熱さに強い。
⇒数字が大きいほど、エンジン保護性能にすぐれ、エンジン音が静かになる。
エンジンオイルのように流体は、温度で硬さ・柔らかさが変化するため(高温で柔らかく、低温で硬くなる)、状態によってうまくエンジンオイルとしての役割が果たせなくなり、エンジンへの悪影響を与えかねません。
そのため、高温・低温といった温度変化にどれだけ強いかを表す基準はとても重要です。
基準にあったものを選ぶようにしましょう!
API規格
オイルのグレードを表す規格となります。
たとえば、SLと表されます。エンジンオイルのAPI規格を見る場合、Sはガソリンエンジンを示すので固定記号となり、後に続くアルファベットが性能を表します。
(例)SL
- S
ガソリンエンジンを表す。 - L
品質グレードを表す。アルファベットが進むほど、性能が上がる。
エンジンオイルを選ぶとき、Lの部分のグレードは、推奨のものよりも上位のものを選びましょう。
油種
エンジンオイルはベースオイルに添加剤を入れて調合されますが、オイル特性はベースオイルの種類に大きく起因します。
ベースオイルの種類は次のとおりです。
- 化学合成油
化学的に合成されたオイルで、高温・低温時にも安定した性能を持つ。値段は高め。 - 部分合成油
化学合成油と鉱物油を配合したオイルで、性能とコストのバランスが取れたもの。 - 鉱物油
原油を精製したベーシックオイルで、温度の影響は大きめとなる。値段は安め。
バイク用エンジンオイルの選び方のポイントをまとめます!
以上のように、エンジンオイルには特性やグレードにより規格があることが分かりましたので、実際に選ぶ際のポイントをまとめます。
- JASO規格(MAなど)
⇒高摩擦特性を持つMA・MA2・MA1、低摩擦特性を持つMBに分かれるため、車種ごとに合った摩擦適性を持つ推奨オイルを選ぶ! - SAE規格(10W-30など)
⇒低温時、高温時の粘度&オイルの硬さ・柔らかさを示すため、車種ごとの推奨オイルを選ぶ! - API規格(SLなど)
⇒ガソリンエンジン車(S)へのオイルグレードを示すため、Lのアルファベットが、推奨のものよりも後のもの(上位グレードのもの)を選ぶ! - 油種(鉱物油など)
⇒ベースオイルの種類を示すので、性能と値段に影響するが、なるべく高性能の化学合成油が多いものがおすすめとなる。
基本的には、車種ごとに推奨されている規格・種類のものを使用しましょう。
これらは取扱説明書にも載っていますし、メーカー推奨の純正オイルがありますので、これを使用していくことが一番です!
【車種別】原付用エンジンオイルのおすすめは?
エンジンオイルは、原付の車種別におすすめのものが異なります。
車種別に最適なエンジンオイルをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください!
▼エンジンオイルの交換方法はこちら!
(※どの車種も、基本的には同じ方法でオイル交換できるので、ぜひ参考にしてみてください。)
まとめ
バイク用エンジンオイルは、粘度や規格で種類が異なります。
車種ごとに、最適なエンジンオイルがあるため、メーカー推奨のものを基本にオイル交換していきましょう!
取扱説明書に、推奨の規格や純正オイルが書いてあります。
適切なオイル交換をしていきましょう!